新都・スリー・ジャヤワルダナプラ(コッテー)、
ランカ・オベロイ・ホテル、
コロンボ・ヒルトン、
メイン・ストリート、
宝石店、
エアポート・ガーデン・ホテル
夜:コロンボ空港発
[機中泊]
7:00起床。シャワーを浴び、7:30に部屋を出て足早にホテル外観の写真を撮る。
7:45からブッフェの朝食をとり、8:40ホテルを出発、コロンボへ。
海岸沿い道路を北上する。
強行日程の疲れで、車中寝てしまう。
11:00頃コロンボに隣接するスリー・ジャヤワルダナプラ(俗称:コッテー)に入る。1984年以降のスリランカの行政上の首都である。道路は2~3車線で信号もある整備された道路。日本の熊谷組が造成した道路で、あまりに整然としており、スリランカらしくない。国会議事堂の前で車を停め、周囲の撮影をする。議事堂前には芝生の大きな公園が広がり、たくさんの若者達がところどころでクリケットを楽しんでいる。
車に乗り、海岸沿いに出てを北上するとすぐにコロンボ市内に入る。
(境界線がどこか気付かなかったが。)
左手にアメリカ大使館、イギリス大使館を見過ごし、右手すぐ日本人に人気のホテルの1つランカ・オベロイ・ホテルを視察する。
エントランスから入り、客室棟に進むと、広い吹き抜けに巨大なバティックが垂れ下がっており、驚く。7階は日本人用のフロアで、エレベータを降りるとカタカナで「アサヒフロア」と書かれている。客室は日本人が好むセパレートのツインベッドで、部屋の案内書は日本語、バスルームにはゆかたを用意している。
続いて、同じく日本人宿泊客の多いコロンボ・ヒルトンへ。都市の中心に位置する巨大ホテルはリゾートチックである。広い敷地には緑が多く、大きなプールもある。レストランは7つあり、1階には日本レストラン「銀座芳せん」がある。ここで昼食をとる。
店内に入ると「いらっしゃいませ」という威勢のいいあいさつで出迎えてくれる。寿司カウンター、鉄板焼きコーナー、座敷の個室もある。窓の外には日本風の庭園が見える。マネージャーはじめ、スタッフは日本語が堪能である。TV では衛星放送のNHK のニュースがついている。
座ってメニューを見ると様々な定食があり、だいたい800ルピーくらいである。他国の日本料理に比べると安いのではないか?ビールはちょと高めでLION が270ルピー、日本のKIRINは525ルピーもする。
ツアー用の和食のセットメニューを出してもらう。海外で食べる日本食は、おそらく日本で食べたら大した味でないだろうに、おいしく感じるのは何故だろうか?
パーリタさんは東京に1年住んでいたというが、天ぷらをどこにつけるのかとか、刺身は全て醤油につけていいのかと質問してくる。
「おいしいね」とマネージャーに言うと機嫌をよくしたのか、「当店で一番人気はざるそばですので、一度試してみてください」とサービスで出してくれるがこれはおいしくない。
昼食後、館内の視察をする。部屋はランカ・オベロイよりも広めで窓からの見晴らしがよい。室内には、ドライヤー、電気ポット、セーフティーボックス他必要な設備は完備されている。
14:00頃コロンボ・ヒルトンを出て、空港に向かうまでの時間をショッピングで過ごす。まず、現地のガイドブックや観光地の写真集を買いたいと思い、本屋に行ってくれと頼む。市内に3 つあるという大きなブックショップに行ってもらうが、いずれも日曜日は休業している。仕方がないのであきらめ、スリランカの物産がそろう民芸品店へ。
紅茶・スパイス等の食料品、置物、仮面、バティックその他スリランカ独特の雑貨が品揃え豊富で、比較的安い。いっきにおみやげ物を買ってしまいたいという観光客には、便利で安心できる店である。この店にガイドブックと地図が売っていたので、購入する。大判の観光地図が90ルピー、キャンディのペラヘラ祭のことを日本語で紹介したハードカバーの写真集が400ルピー。
続いて宝石店へ。アジアのどこの国へ行っても、宝石は名産品として必ず現地ガイドが薦めるが、ここの宝石は本物である。紀元前10世紀、ソロモン王がシバの女王のハートを居とめるのに使ったルビーにはじまり、様々な国がこの国を支配してきた歴史の原因のひとつは豊かな宝石の産地としても魅力であった。チャールズ皇太子がダイアナ姫に贈ったスリランカ産ブルーサファイアの婚約指輪が、宝石の産地としてのスリランカを有名にした。主な産出石は、ブルーサファイア、アアレキサンドライト、キャッツアイ。
訪れた宝石店では、日本語の流暢なオバサンが石の説明をしてくれた。この店で最も安い石は2000円~、最も高いものはキャッツアイで540万円相当とのことである。オバサンは、自分は旅行会社の人間で買う意思がないことをわかってくれていながら押売り口調ではなく、いろいろと話を聞かせてくれた。
その後メインストリートへ。
赤と白の縞模様が美しいジャミ・ウル・アルファー・モスクがランドマークとしてそびえる通りには、衣類を中心とした商店、出店が所狭しと軒を連ね、賑わっている。
双子ちゃんへのお土産にベビー服を買う。夏物の上下の洋服で220ルピー。コットンで縫製もしっかりしている。男の子用と女の子用で黄色とピンクのペアで買う。この時点で15:30、特に見たい所もないので、空港に向けて車を進める。普通に行って市内から空港までは、1時間くらいかかるそうである。
空港近くのエアポート・ガーデン・ホテルで車を停める。タージグループのこのホテルは敷地が広く、建物自体は古そうであるが、落ち着きがあって良い雰囲気である。トイレを拝借して、日本帰国の為、冬ものの服装に着替える。
車に乗って10分ほどで、バンダーラナーヤカ国際空港に着く。17:40。他国では、2時間前チェックインの空港が多いと思うが、ここでは、基本的に3時間前空港到着が目安らしい。
車を降り、世話になったドライバーと握手をし別れる。
入り口手前にカウンターがあり、ガイドが空港内に入る場合は入場料130ルピーを支払わなければならない。ポーターを頼む場合は、30ルピー。頼まずに自分で荷物を持って入る。
まず全ての荷物と身体のセキュリティーチェック。通路を通って建物に入ると出発のロビー。数店のみやげ店がある。ここまたはチェックイン手前に出国カードが置いてある。
チェックインカウンターにはガイドが入れない。パーリタさんともお別れ。
別れてすぐ、チェックインカウンター前で、全ての荷物を空けられてのセキュリティーチェック。この作業に時間がかかるので、3時間前に空港に到着していなければならないのかもしれない。
チェックを終え、チェックインカウンターへ。ここにある両替所でルピーを再両替できる。出国手続きの向こうの免税店ではルピーが使用できない。手持ちのルピーは出国税の1,000ルピーを除けて、600ルピーほどであった。再両替には入国時に両替した時のレシートが必要だというが自分はこの時すでに持っていなかった。「ほんとはだめなのよ」と言われながらも「I lost may receipt 」とサインして6米ドルを受け取る。
チェックインカウンターに並ぶ。途中ポーターが割り込んできて気分を悪くしながらもやっと自分の番が来る。
チケットとパスポートを出してスーツケースを渡し、搭乗券がすぐもらえるものと思っていると、「後ろで待ってろ」と係員から言われる。列から外れ、しばらく待っているが搭乗券をなかなかくれそうにない。
空いたところで、「私の搭乗券はいつもらえるんだ?」とさきほどの係員に尋ねると、19:30だという答えが返ってくる。今回の私の視察のチケットはスリランカ航空の計らいで用意してもらったAD 券(AGENT DISCOUNT )であったのだが、AD 券のチェックインは他の旅客の手続きが済んでからだという。19:30までは後1時間30分もある。空港内の視察も十分にしたいという考えもあり、余裕を持って空港に来たのに、とんだ足止めをくらう。チェックインカウンターから外に出ることもできず、タバコも吸えないし、ここにはトイレもない。ベンチに座ってひたすら待つ。
19:30カウンターに行くとさきほどの係員はいない。他のスタッフに「19:30に私の搭乗券をもらえるはずなのだが」と言うと、「まだ渡せない」といわれる。「いつもらえるんだ?」と怒って聞くと「いつという約束はできない」と返ってくる。そこからカウンターでひたすら交渉し続けるがなかなか搭乗券を渡そうとしない。
私のスーツケースはベルトコンベアで送られず、カウンターの内側に置かれたままである。「帰られへんのとちやうか」という心配でイライラする。
20:05私のスーツケースがベルトコンベアに乗せられ、ようやく搭乗券を受け取る。横柄な渡し方だが、安心する。急いで順路を進む。まず出国税(1,000ルピー)を支払い、出国手続き。その後、搭乗ロビーに出る。搭乗ロビーは2階構造になっており、1階は数店の店と搭乗待合室、搭乗待合室の入り口で搭乗券の半券が回収されるので、一旦入ってしまうと、出ることができない。2階には免税店と数店の民芸店、レストラン、仮眠室、シャワールームがある。自分が搭乗ロビーに入った時には既に待合室の旅客が飛行機へと運ばれるバスに乗り込んでいるところであった。急いで2階に上がり、2階の様子をカメラにおさめ、喫煙室でタバコを5息ほど吸って1階に戻り、バスに滑り込む。
20:45定刻どおり飛行機はバンダーラナーヤカ国際空港を飛び立った。
マーレーまでの約1時間半のうちにサンドイッチとヨーグルトの軽食と、ジュースが出てくる。
予定通りマーレーに到着し、1時間の滞在中は機外に出れず、清掃スタッフが乗りこんできて清掃。
マーレーからの旅客の搭乗が完了し、だいたい80%くらいの席の埋まり具合である。コロンボ空港のチェックインカウンターのスタッフは「OVER BOOK 」と言っていたのに。
定刻モルディブ時刻で22:15マーレーを飛び立ち、帰国の途へ。
機中、今回の旅行を思い返す。スリランカにある観光素材のうち、できる限り多くを見てまわりたいのだというこちらの希望と、現地の不可能だというやり取りを繰り返し、間際まで行程が変更するドタバタのまま出発した。パーリタさんの口からも「こんなハードなスケジュールは初めて」という言葉が出た今回の旅行は、確かにハードな詰込旅行となった。旅を振り返って、最も印象に残るのは緑。国中どこに行っても視界に入ってきた色である。シギリヤ・ロックの頂上から眺めた360度の熱帯雨林、カンダラマ・ホテルを包み隠すジャングル、ヌワラ・エリヤの一面の紅茶畑、シンハラージャの原生林、移動中不意に垣間見えた山と滝で構成された素晴らしい風景...。九州より大きく、北海道より小さいという国土には共存し、保護されている緑にあふれ、そのダイナミックさは想像を超えていた。
自分のこどもが大きくなった時に、一緒に連れてまたここを訪れたいと強く思った。
マーレーを出発し、全てを無事終えた安心感の中、ビールを飲み眠る。
途中ご丁寧に起こしてくれた機内食は、ざるうどん等の日本食もあり、味は悪くないが、睡魔が優先してあまり食べずにひたすら眠り続ける。