海外旅行体験記 ∼ お客様やスタッフの、現地滞在レポートをご紹介!

7日目

イングランド7日目写真01
今日は日本へ帰国する日だ。9時にホテルを出発し、最寄の地下鉄ベイカーストリート駅からサークルラインを利用しパディントン駅へ。たった二駅で3£(約700円)!ロンドンはやはり物価が高いことを実感した。パディントン駅からはヒースロー・エキスプレスに乗って、KLMオランダ航空のチェックインカウンターがあるターミナル4までは所要20分強。
あっという間にヒースロー空港へ到着した。チェックインを済ませ、手荷物検査も思ったよりスムーズに終了し、後はもう飛行機に搭乗するのみ...。
イングランド7日目写真02
ロンドンのどこか慌しく混沌としているというイメージが強すぎて、イギリスに対し正直言ってあまりよい印象を持っていなかった私だが、今回イギリスのカントリーサイドと言われる場所を旅し、そのイメージは180度変わった。湖水地方ではその雄大で美しい景観に目を奪われ、コッツウォルズではおとぎの国に迷いこんだかのような感覚を楽しむことができた。もちろん、ロンドンにもたくさんの見所があるけれど、ロンドンだけを訪ねるのは本当にもったいないくらい、イギリスには魅力溢れる街がたくさんある。
さぁ皆さんも、ロンドンから足を延ばして、イギリスのカントリーサイドを旅してみませんか?

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6日目

イングランド6日目写真01今日はいよいよロンドンへ戻る。おとぎの世界のような、という形容詞がぴったりなコッツウォルズ地方を去るのはとても名残惜しい。日々最先端を追い求める日本にはないゆるやかな時の流れがここにはあった。中世を感じさせるノスタルジックな外観に和み、しかしながらその中にはそれなりに近代的な快適さがある。いい意味で「今」と「昔」が融合している。人々もとても大らかで、生活を楽しんでいるように感じられた。そういう面を垣間見ることができたことはとても幸せなことだと思う。
さて、チッピング・カムデンからはストラトフォード・アポン・エイボンまでバスで移動し、そこから列車でロンドンへ。10時14分発のM21のバスはとても混み合っていた。地元の人達にとっても重要な交通手段なのだろう。ストラトフォード・アポン・エイボンへ近づくにつれ、コッツウォルド・ストーン造りの家が少なくなっていく気がした。少しずつ少しずつ現実世界に引き戻されていく感覚...。

ストラトフォード・アポン・エイボンは大きな街だった。そう、あのシェイクスピアの生家があるということで有名な街である。なるほど、観光客も多く賑わっている。ゆっくり散策する時間がないのがとても残念だ。
街のはずれにある鉄道駅に移動し、ロンドン・メリルボーン駅行きの列車に乗り込む。三両編成の列車は11時40分、ストラトフォード・アポン・エイボンを出発した。

イングランド6日目写真02ロンドンはやはり大都会。行きかう人の多さ、車の数に圧倒されそう。さっきまでいたコッツウォルズとのギャップに戸惑いつつ、徒歩でホテルに向かう。
その後、ロンドンの旅行会社の方との打ち合わせを兼ねて、フォートナム&メイソンのティールームにてアフタヌーンティーを楽しんだ。普通の紅茶とスコーンなのだが、何だかとても優雅な気持ちになる!その後、私のリクエストでパブへ。本場のパブはおじさんの社交場といった雰囲気で、女性一人で入るのは少し勇気がいるかも...。若者(?)はクラブに行くらしい。しかし、イギリス人の日常を垣間見れた気がして、それはそれで楽しい一時だった。
リージェントストリートはクリスマスイルミネーションに彩られ、とても華やかな印象。眠らない街ロンドン...どこのお店も多くの人で賑わっている。

5日目

イングランド5日目写真01イギリスにはいくつものフットパスと呼ばれる遊歩道があるが、このコッツウォルズ地方にも人気のルートがある。ロウアー・スローターとアッパー・スローターを往復するルートがその一つだ。滞在のボートン・オン・ザ・ウォーターからロウアー・スローターまでもフットパスが整備されていて、25~30分で行けるというので、朝食後行ってみることにした。9時半にホテルを出発、教会の脇の道を北上し、学校を左手に小道を進む。ステーション・ロードという車道に出ると左折し、A429という幹線道路に出る。これを渡るとフットパスがあるはずなのだが、なんの表示もない...。羊がいる牧草地の中に辛うじて道と言えるような一本道が見えたので、恐る恐る近づいてみると、遠くに人影が見えた。一安心で歩き始めた。それにしても見渡す限り緑。前方には道の左右にうっそうとした森が広がっている。近づいてきた散歩中のご夫婦に『女一人で行っても大丈夫...?』と聞いてみると、『No Problem!!』と満面の笑みを返してくれた。ところどころ柵があるだけで道はずっと真っ直ぐ。ぬかるんでいるところもあるが、スニーカーであれば問題ない。平坦な道を30分進んだところで、小川の流れにぶつかった。その奥に車道が見える。ロウアー・スローター到着だ!

イングランド5日目写真02 大きなホテルが2軒、聖メアリ教会、道なりに進むとガイドブックにも載っている水車小屋とミルショップ。中世の趣そのままに時が止まっているみたい。道を歩いているのは私一人だ。アッパー・スロータには有名なマナーハウスであるローズ・オブ・ザ・マナーがあるというので行ってみたかったが、往復するとさらに1時間半かかるため断念して、ボートン・オン・ザ・ウォーターに引き返すことにした。帰りも同じ30分。今日は風が強く、寒さに涙を流しながらのウォーキングだったけれど、このフットパス歩きはいい経験になった。自分の足で村から村へ移動するというのは達成感があったし、自然を肌で感じることができた。(ボートン・オン・ザ・ウォーター⇔ロウアー・スローターの距離は普段運動不足な方にも適度な距離なのでお勧めです。)

さて、ボートン・オン・ザ・ウォーターに戻り、ホテルをチェックアウトした後、855の路線バスでストウ・オン・ザ・ウォルドへ向かう。11時5分、バスは定刻通りやってきた。愛すべきボートン・オン・ザ・ウォーターを後にし、アンティークショップの村ストウ・オン・ザ・ウォルドへ。

イングランド5日目写真0310分ほどで到着し、早速観光案内所で周辺の見所を尋ねたところ、教会、ロイヤリスト・ホテル(イギリス最古のインとしてギネスブックに載っている)くらいとのこと...。荷物を預かってもらえるところがないので、キャリーバックをごろごろ引きずりながら散策することになってしまった。ストウ・オン・ザ・ウォルドはコッツウォルズ地方で一番標高が高いそうで、バス停のあるザ・スクエアからなだらかな坂を下っていくと、そのまた下方に牧草地が広がっているのが見えた。確かにこれといって観光スポットはないが、特筆すべきはそのアンティークショップの数だ。シープストリート周辺だけでも50近くの店があるそう。ふらっと立ち寄ったティールームでもアンティークの食器を利用しており、優雅な気持ちで紅茶を頂いた。
今日は、チッピング・カムデンという村に宿泊するため、ストウ・オン・ザ・ウォルドからはモートン・イン・マーシュという街を経由しなければならない。このモートン・イン・マーシュ行きのバス出発は12時45分。従って、ストウ・オン・ザ・ウォルド滞在は約1時間半だったわけだが、ざっと村をを見て回るには十分だった気がする。
バスに揺られること10分。体格のいいおばちゃん運転手の睨みにビクビクしながらバスを降りる。モートン・イン・マーシュには鉄道駅もあり、コッツウォルズ観光の拠点になる街とのことだが、バス停周辺はお店が並んでいるくらいで特に見るところもなく、ベンチに座って行きかう人々を眺めながら次のバスを待った。定刻通り、M21のバスがやって来た。チッピング・カムデンまでは30分ほど。途中、いくつかの村を通り過ぎた。どの村も石造りのかわいらしい佇まい。ひとつ村を抜けるとまた緑の牧草地が広がり、見飽きることはない。

イングランド5日目写真04チッピング・カムデンは12世紀羊毛産業で発達した村で、今も尚中世の面影を色濃く残している。なるほど、今まで訪れたどの村より建物が古い様子。「はちみつ色」も濃い気がする。しかし、そんな外観とは逆に、窓越しに見る一般のお宅やレストラン、土産屋などのおしゃれで近代的な内装が印象的だった。目抜き通りのハイストリートにはレストラン(パブ)の上階がB&Bになっているインが多く見られる。今日私が泊まる「キングス・アームズ・ホテル」もその一つ。客室に通されてびっくり!B&Bと聞いていたのに、私一人では寂しさが身に染みる広さで、中央に3人くらい寝転べそうな、しかも胸の高さまである大きなベッドに目が釘付けになった。ロンドンで泊まったホテルより宿泊費はリーズナブルなのになぁ。やっぱり田舎は良心的。スタッフがフレンドリーで親切なのも一人旅には嬉しかった。
イングランド5日目写真05
恒例の観光案内所での情報収集によると、シープストリートという通りを下っていくと、絵葉書にあるような萱葺き屋根のお宅が何軒かあるという。また、ハイストリート沿いにある建物はすべて、建築上の観点から言っても必見ポイントだそうだ。
毎度のことながら16時にはすっかり日が落ち、チッピング・カムデンもきらびやかなクリスマスイルミネーションの光に包まれた。ホテルのレストランではクリスマスパーティーが行われていて、とても賑やかな夜だった。

4日目

イングランド4日目写真01無理を言って朝7時半に朝食を用意して頂き、8時頃B&Bを出発。ロックサイド・ゲストハウスのイングリッシュ・ブレックファーストもボリュームたっぷりで大満足。冬なのに半袖のお茶目なご主人に見送って頂いた。ウィンダミアの街はまだ薄暗く、冷たい雨も降っている。8時21分、マンチェスター空港行きの列車に乗り込んだ。通学の子供達が大勢いてとてもにぎやか。
一昨日到着した時は何も見えなかったが、車窓からはまるで辺り一面ゴルフ場とでも言わんばかりの緑美しい景観が広がっていた。所々で草を食む羊が見える。ポター女史はこの美しい景観を守るため多くの土地を買い占めたという。そういった地元を愛する人達の努力があってこそ、私たち旅行者は「絵画のような風景」を楽しみ、そして癒されるのだと思った。また季節のいい時期に是非訪れたい。

イングランド4日目写真02さて、今日はコッツウォルズ地方へ向けて一気に南下する。イギリス人にとっても憧れの地と言われるコッツウォルズ。ロンドンから車で2時間の丘陵地帯に『世界で最も美しい』と讃えられる村々が点在するエリアだ。今の予定では、列車でチェルトナムまで行き、バスでボートン・オン・ザ・ウォーターという村へ向かい、そこで1泊しようと考えている。9時33分プレストン着。10時29分発の列車に乗り換えて、一路チェルトナムへ!

鉄道発祥の国だし、イギリスの列車は正確だと勝手に思っていたが、それは買いかぶりだったようだ。20分遅れでチェルトナムに到着。朝からの曇り空もここへ来てようやく晴れ間がさした。コッツウォルズへの期待が高まる。どんな景色が迎えてくれるのだろう??

ところが、駅を出て呆然!インフォメーションセンターが閉まっている!ロータリーにバス停があるものの、チェルトナム市内に向かうものばかりでボートン・オン・ザ・ウォーター行きの路線は見当たらない。人もいない。さぁどうしよう...。駅の周辺をうろうろすること10分、ようやくタクシーを発見し運転手のおじさんに尋ねたところ、30£で連れて行ってやるとのこと。相場もわからないが、選択の余地はなくそのタクシーに乗り込んだ。おじさんと世間話をしつつ窓の外に目をやると、限りなく緑の景色が広がり(湖水地方よりは乾燥している様子)、ぽつぽつと石造りの家が建っている。この石は「コッツウォルド・ストーン」と呼ばれるこの地方独特のものだそうだ。

イングランド4日目写真0330分強でボートン・オン・ザ・ウォーターに到着。かわいらしい街並みに胸が躍る。「コッツウォルズのヴェニス」と言われるとおり、街の中心を川が流れ、今はクリスマス前なので川の中にクリスマスツリーが立っている。石造りの家々と川、木々(今は枯れているけれど...)のコントラストがとても美しく、切り取って帰りたいと思うような風景だった。宿泊の「ザ・ダイアル・ハウス・ホテル」チェックイン後、村の散策へ。

まず、観光案内所をチェック。地図を買い、見所を教えてもらう。モーター博物館、モデル・レイルウェイは冬期休暇中のようだが、案内所隣のコッツウォルド・パフューマリー(草花を使った香水や石鹸、アクセサリーのお店を併設している)、街全体を9分の1サイズで正確に再現したモデル・ヴィレッジを見学。モデル・ヴィレッジでは自分が泊まるホテルや郵便局のミニチュアを見つけて嬉しくなったが、風吹きすさぶ敷地内に客は私一人...。
その後、村内をぶらぶらと歩く。アンティークのお店や土産屋、ティールームなどたくさんあるが、ゆっくり回っても1、2時間あれば十分。川が見えるレストランやティールームでのんびり時を過ごすのが、この村での滞在を楽しむ最もよい方法かもしれない。

イングランド4日目写真04夕食は、宿泊ホテルのレストランにて。イギリス政府観光局作成の冊子にもその名が登場するところだ。思えば今回の旅で初めてのまともな夕食...。まず、ソファルームで食前酒を味わう。暖炉があり、とても落ち着ける大人の雰囲気。その後、ダイニングルームに移動し、前菜とメインをオーダーする。挙動不審でさぞかし怪しかったことだろうが、トマトベースのスープと奮発して牛フィレ肉のステーキを選んだ。窓からは川に立つクリスマスツリーが見え、とてもロマンティック。(一人旅の寂しさをかみ締めました...。)近年コッツウォルズでは食に重きを置き、オーガニック食材にこだわる店も少なくないそうだが、ここもそうなのだろう。野菜の味がしっかりしていて、お肉もやわらかく、とても美味しかった。
食後、散歩がてらクリスマスツリーを見に外へ。人通りもほとんどなく、とても静かな夜だ。この幻想的な景色を目に焼き付けておこう。

3日目

イングランド3日目写真01そういえば昨日は夕食をとらずに眠ってしまったので、朝から食欲旺盛だ。これぞイギリスのB&Bと言えるイングリッシュ・ブレックファーストはとてもおいしかった。ウィンナー、ハム、マッシュルームソテー、焼きトマト、スクランブルエッグ、そしてトーストとボリューム満点。朝食の後、ブレンダさんに無理を言って他の客室を見せて頂いた。どの部屋も清潔で、すっきりとまとめられている印象。とても居心地のいいB&Bだ。

今日は、地元の旅行会社の方に湖水地方の見所を案内してもらうことになっている。
イギリス一の景勝地と言われる湖水地方。楽しみだ。
イングランド3日目写真02
9時半、The Lake District Toursのアンディさんが迎えに来てくれた。アシュリー・ゲストハウスに別れを告げ、車に乗って出発。まずは、駅から街の中心に向かって下り坂を少し降りたところにあるウィンダミアの観光案内所へ。地図やパンフレットなど豊富に揃っており、スタッフが見所など親切に教えてくれる。その後、ウィンダミアの街の中心部を抜けてウィンダミア湖畔の街ボウネスに向かう。ウィンダミアからボウネスまでは車だと10分もかからない。歩いても25分ほど。ボウネスにはフェリー乗り場があって、フェリーは遊覧船としてだけでなく、地元の方の交通手段としても欠かせないそうだ。ここから見るウィンダミア湖は、朝靄がかかってとても幻想的だった。
イングランド3日目写真03
イングランド3日目写真04


湖に沿って北上し、ニア・ソーリー村へ。ニア・ソーリー村には世界的に、もちろん日本でも有名なあのピーターラビットの産みの親であるベアトリクス・ポターの家「ヒル・トップ」がある。辺りはピーターラビットの世界そのまま、見渡す限り緑で、羊が草を食んでいる様子はとてものどかで心静かになる...そんな感じだった。ちなみにこのヒル・トップ、今でこそ冬で観光客は私一人だったけれど、夏になると予約をしないと入れないほどの人気スポットだそうだ。

その後、アンディさんがターン・ホウズというガイドブックには載っていない景勝地に案内してくれた。くねくね道の丘をのぼっていくと、眼下に吸い込まれそうなほど青い湖が広がっていた。周りの山の緑とのコントラストが本当に美しい。風が強くて寒かったが何組かハイカーの方もいて、ゆっくり自然に触れながらハイキングコースを巡るのは、湖水地方を楽しむ最もいい方法かもしれない。

英国を代表する詩人・ワーズワースが住んだダブ・コテージがある静かな街グラスミア、リゾート地としても人気が高い街アンブルサイドなどを車窓見学した。時間がなくて行けなかったが、北部の街ケズウィック近くにあるダーウェント湖の景観はまさに「サプライズ・ビュー」だそうだ。
夕方、今日宿泊するB&B「ロックサイド・ゲストハウス」へ。こちらは建物の構造がとてもユニークで、また部屋のインテリアも一つ一つテイストを変えてあり、モダンな雰囲気のB&Bだ。ここのオーナーもとても親切で、女性一人でも安心して過ごすことができた。 イングランド3日目写真05イングランド3日目写真06