シンハラ王朝2番目の都・古代都市ポロンナルワ
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極彩色鮮やかな天井画・ダンブッラの黄金寺院
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カンダラマ・ホテル
[ダンブッラ/カンダラマ・ホテル泊]
6:30起床。シャワーを浴びて朝食前に敷地内を散策する。明るくなって気づいたが、このリゾートは湖に面している。水鳥がたくさん見える。敷地はシギリヤ・ビレッジよりも広い。湖そばでサルの群れがいるので、見に行く。スリランカのサルは黒い顔や白い顔など様々である。赤ちゃんサルの写真を撮ろうを近づくと、父親サルとおぼしきサルが歯を剥き出しに襲ってきたので慌てて逃げる。
7:30から夕食と同じレストランでブッフェの朝食を取ってから清算。昨晩のビールは、198ルピー。絵葉書の投函を頼むと切手代は17ルピーだった。
8:30出発、3つ目の世界遺産「古代都市ポロンナルワ」を目指す。途中軍の訓練施設の中を通り、1時間くらいで到着する。
まず最初に博物館を訪れる。館内は撮影禁止であるが、特に撮りたいものもない。ポロンナルワにある遺跡の写真と、大きな全体模型である。博物館を 出たところにある本屋で1冊だけ日本語のポロンナルワの汚らしいパンフレットがあったので150ルピーで購入する。
ポロンナルワは、10~12世紀、アヌラーダプラの次のシンハラ王朝の首都であった。全盛期にはタイやビルマから僧が勉強しにくるほど仏教都市として 繁栄したという。緑の森林の中に数々の遺跡が点在する。
車で5分ほど走りポトゥグル・ヴィハーラ、かつての図書館と、髭をはやした人物の立像を観る。
観光客はあまり見ないが、こどもの僧のグループとすれ違う。彼らも遺跡の写真を撮ったりしている。再び車に乗り、博物館のあたりに戻って、宮殿、会議場、沐浴場の跡を観る。2番目の首都であるが、アヌラーダプラの遺跡に比べ、古い感じがする。レンガ造りの建物が多いが、首都が次のキャンディに移ってからは衰退し、ジャングルに埋もれた。その為、崩れた建造物が多い。その他ひととおりの仏跡を足早に観てまわる。ランカティカは巨大な仏像で頭部が崩れてなくなっているインパクトの強い遺跡である。巡っていると、時折物売りが声をかけてくる。日本人観光客が少ないというのに、流暢な日本語。木で作ったパズルや、手品のおもちゃ、象の置物等を売っている。
いよいよ最大の見所、ガルヴィハーラ。3体の仏像が横並びになっている。左から座って瞑想している仏、立って悲しみにくれる仏、寝転んだ仏。それぞれの石造の 顔の表情が個性的である。
途中カメラの調子が悪くなり、修理していたこともあり、2時間半かかった。12:00ポロンナルワを後にする。
13:00 ハバラナのルクマリレストランという場所で昼食をとる。メニューはカレーであるが、小皿でいろいろな種類のカレーやおかずが並べられ、韓国のキムチを彷彿させる。味は甘いものや辛いもの様々。ちょっとずつライスのまわりに取って混ぜながら食べるスリランカ風のレストランである。瓶ビールは170ルピーであった。
14:00レストランをでて、4つ目の世界遺産「ダンブッラの黄金寺院」を目指す。
14:40ダンブッラに到着。山の上り口には最近作った巨大な黄金仏があり、興ざめさせられる。そこから途中足場の悪い個所もある階段を登る。
シギリヤに比べればさほどハードではない。シギリヤの1/5くらいだろうか。
山を登りきった所から眺める景色は素晴らしい。遠くにはシギリヤ・ロックも見ることができる。ここで再びカメラの調子が悪くなる。今まで色々な所を一緒に旅行してきた自前の デジカメ。これが使えなくなると、今後の視察に多大な支障をきたしてしまうことになるので、かなり焦る。座ってウェストポーチのチャックを開けたまま作業していると、もう少しでサルに物色され そうになる。サルの手が正にウェストポーチに入ろうとする瞬間に気づき、石を投げて追い払った。30分そこでもたついてやっと使えるようになる。
寺院は山上の洞窟の中に造られたものであり、第1~5窟まである。最大のものは第2。写真等で見た黄金に輝く壁一面の壁画を期待して中に入ると、薄暗い。しかし一面に描かれた仏教画は一見の価値がある。シンハラ 人とタミル人の闘いを描いたものもある。
寺院自体は15分ほどで十分観て、山を降り始める。途中一物をいじっている雄ザルがいて、ヨーロッパ人のグループがそれを見て爆笑していた。
16:00ダンブッラを出発し、カンダラマ・ホテルに向かう。
石窟寺院を出発して、5分ほどで入り口に到達するが、ここから10kmある。この入り口から既にホテルの敷地である。15分ほど走ってようやく建物に到着。車が止まる場所は5階で、湖を見渡せる。すぐそばにオープンなレセプションがある。
建物の裏側に案内され、湖に溶け込むようなプールサイドのティーラウンジでウェルカムドリンクを飲みながらチェックインの手続き。この日は早くにホテルに到着できたことを良かったと思う。部屋は、派手さはないが天井が高く、清潔である。湖を望むバスタブ、ドライヤー、ポット、必要な全ての設備が完備されている。バルコニーも湖に面 し、時折サルやリス等の動物が訪れる。
荷物を置いて全長1kmにも及ぶ巨大なホテルを探検する。棟は遠くシギリヤが見えるシギリヤ・ウィングとダンブッラを望むダンブッラ・ウィングからなる。廊下 は壁で仕切らず、黒い骨組みの柱が遠慮気にある感じで常に自然と触れ合えるよう工夫されている。主役は自然なので、派手な調度品は全くないが、階段等いた るところに趣味の良さを感じる。プールは3箇所、最上階の7階には夕日を眺めれる広いデッキがある。
1Fの庭園ではフランス人のグループの為のバーベキューディナーパーティーの準備がされていた。このホテルはハード面だけでなく、スタッフもかなりきっちり教育を受け ていると感じる。レストランのスタッフはきびきびとし、館内のスタッフも訪ね事をすると他に用事があるだろうに丁寧に応対してくれ、自分が旅行会社の人間で視察に来て いることを伝えると、親切に館内を案内してくれた。このホテルでは、バードウォッチング、修行僧の村での生活体験、湖の中を象で散歩等いろいろなツアーを毎日開催して いる。
ひととおり、見学を終え、まだ日が明るいので、夕食までプールに行き、ちょっとつかってからプールサイドで日記を書く。
19:00頃、あたりが暗くなり始める。7階に上ると素晴らしい夕焼け。湖の色が10秒毎くらいに刻々と変わる。
幻想的な風景である。
暗くなると、このホテルはまた違った魅力をみせる。ライトアップされると、高級感が引き出される。
19:30夕食をとる6Fのレストランに行く。半ズボンとサンダルで行くと、入場を断られ、部屋でズボンと靴に履き替えて出直す。ブッフェスタイル。種類はかなり多い。サラダだけでも15種類くらい、ドレッシングは8種類くらい、その他いろいろな食材がおいしそうに並ぶ。久々にくつろいだ夕食を食べることができた気分になる。
スリランカではどこでも、食後に必ずコーヒーか紅茶が出るのだが、普通は食事をしたその場所で出る。ここでは、食後、レストランを出たところの大きなソファーでくつろぎながらコーヒーか紅茶を飲める。オセロ等のテーブルゲームや、ビリヤードが飲み物を飲みながら楽しめ、アルコールを飲みたい人にはバーもある。ここでスリランカ版五目並べのようなゲームがあり、パーリタさんと対戦する。ちゃんとルールを説明してくれないので、完敗する。22:00部屋に戻り、眠る。